長年、発作性の心房細動に悩まされ、日常生活にも支障をきたすようになったため、医師と相談の上、カテーテルアブレーション治療を受けることを決断しました。手術に対する不安はありましたが、これで辛い動悸発作から解放されるという期待の方が大きかったです。手術は滞りなく終了し、術後数日は心臓のあたりに軽い違和感があったものの、退院時には不整脈発作の兆候もなく、ようやく平穏な日々が戻ってきたと心から安堵していました。医師からも「経過は良好です」と言われ、このまま順調に回復していくものと信じていました。しかし、手術から約四ヶ月が経過したある日の夜、就寝しようと横になった時、突然「ドクン、ドクン」と不規則で力強い動悸が始まったのです。それはまさしく、手術前と同じ心房細動の発作でした。頭が真っ白になり、全身から血の気が引くような感覚に襲われました。「なぜ?あれだけ辛い思いをして手術を受けたのに、また元に戻ってしまったのか」。絶望感と、再発への恐怖で、その夜は一睡もできませんでした。翌朝、すぐに担当医に連絡を取り、緊急で診察してもらうことになりました。心電図検査の結果、やはり心房細動が再発していることが確認されました。医師からは、アブレーション治療の成功率は100%ではなく、特に心房細動の場合は再発の可能性があること、治療した箇所が時間とともに回復してしまったり、別の箇所から新たな不整脈が出現したりすることがあるという説明を受けました。ショックは大きかったですが、医師が冷静に状況を説明し、今後の選択肢として再度のアブレーション治療や薬物療法の強化などを提示してくれたことで、少しだけ落ち着きを取り戻すことができました。結局、再度のアブレーション治療を受けることになり、幸い二度目の治療で症状は大幅に改善し、現在は少量の薬を服用しながらですが、ほぼ発作のない生活を送れています。この経験を通じて学んだことは、術後も決して油断せず、自分の体の変化に敏感であることの重要性です。そして何よりも、不安や異常を感じたらすぐに専門医に相談し、適切な指示を仰ぐこと。それが早期発見、早期対処に繋がり、結果的に自分自身を助けることになるのだと痛感しました。同じように術後の再発に悩む方がいらっしゃれば、決して一人で抱え込まず、医師としっかり連携を取ってほしいと願っています。