指先や足先の爪の周りが赤く腫れて痛い、ズキズキとしたり、熱感があったり、時には膿が出たりする…。このような症状が現れたら、それは「爪周囲炎(そういえん)」かもしれません。爪周囲炎は、爪の周囲の皮膚(爪郭:そうかく)に細菌や真菌(カビ)などが感染し、炎症を起こす病気です。ささくれや深爪、巻き爪、あるいは指しゃぶりなどが原因で、皮膚のバリア機能が低下し、そこから病原体が侵入することで発症します。放置すると症状が悪化したり、爪の変形に繋がったりすることもあるため、早期の診断と適切な治療が重要です。では、この爪周囲炎が疑われる場合、まずどの診療科を受診すれば良いのでしょうか。最初に相談すべき診療科としては、皮膚科が挙げられます。皮膚科医は、皮膚や爪の病気全般を専門としており、爪周囲炎の診断と治療において中心的な役割を担います。問診(いつから、どのような症状があるか、原因となるようなケガや習慣はないかなど)や視診(患部の状態、腫れ、赤み、膿の有無、爪の状態など)を行い、爪周囲炎であるかどうかを判断します。原因が細菌感染であれば、抗菌薬の塗り薬や飲み薬、消炎鎮痛薬などが処方されます。膿が溜まっている場合は、切開して膿を排出する処置(排膿処置)が必要になることもあります。真菌感染(カンジダなど)が原因であれば、抗真菌薬の塗り薬が用いられます。また、整形外科も選択肢の一つです。特に、爪の食い込み(陥入爪)や巻き爪が原因で爪周囲炎を繰り返している場合や、炎症が指の深い部分(腱や骨など)にまで及んでいる可能性がある場合、あるいは指の機能障害が懸念されるような重症例では、整形外科での専門的な治療が必要となることがあります。整形外科では、爪の処置や、場合によっては手術的な治療も行われます。かかりつけの内科医にまず相談し、症状に応じて適切な専門科を紹介してもらうという方法も良いでしょう。