自律神経失調症の症状の一つとして発熱が現れ、特に38度程度の熱が出ると、どの診療科を受診すれば良いのか迷うことがあるでしょう。原因不明の発熱は不安なものです。適切な診療科を選び、正しい診断と治療を受けることが大切です。まず、発熱がある場合、最初に受診を検討すべきは内科やかかりつけ医です。内科医は、全身の状態を把握し、発熱の原因が感染症(風邪、インフルエンザ、肺炎、尿路感染症など)や、炎症性の疾患(膠原病など)、あるいは他の内臓疾患によるものでないかを、問診、診察、血液検査、尿検査、画像検査(レントゲンやCTなど)といった必要な検査を通じて、総合的に評価します。これらの検査で、明らかな器質的な疾患が見つからない、あるいは症状とストレスとの関連が強く示唆される場合に、自律神経失調症による発熱(心因性発熱)の可能性が考えられます。もし、内科での検査で異常が見つからず、精神的なストレスや不安感が強い、あるいは他の自律神経失調症の症状(めまい、動悸、不眠、気分の落ち込みなど)も顕著である場合は、心療内科や精神科への受診が勧められます。心療内科は、ストレスなどの心理的な要因が体に影響を及ぼす心身症を専門とし、精神科は、より広範な精神疾患の診断と治療を行います。これらの科では、詳しい問診や心理検査などを通じて、患者さんの精神状態やストレス状況を評価し、自律神経失調症の診断や、心因性発熱の可能性について判断します。治療としては、カウンセリングや精神療法、生活習慣の改善指導、そして必要に応じて抗不安薬や抗うつ薬、自律神経調整薬といった薬物療法が行われることがあります。重要なのは、自己判断で「これは自律神経失調症の熱だ」と決めつけず、まずは内科で身体的な病気がないかをしっかりと調べてもらうことです。その上で、医師の指示に従い、必要であれば心療内科や精神科を受診するというステップを踏むのが、最も安全で確実な方法と言えるでしょう。