甘いものの過剰摂取は、確かに糖尿病のリスクを高める一因となりますが、それだけで糖尿病になるわけではありません。むしろ、甘いものをどの程度摂取するかということ以上に、「食生活全体のバランス」が、糖尿病の発症に大きく関わっています。甘いものが好きでも、他の食事内容や食べ方に気をつけていれば、糖尿病のリスクをある程度コントロールすることは可能です。まず重要なのは、総摂取エネルギー量(カロリー)のコントロールです。甘いものだけでなく、脂質の多い食事や炭水化物の摂りすぎなど、全体としてカロリーオーバーの状態が続くと、肥満に繋がりやすくなります。肥満、特に内臓脂肪の蓄積は、インスリンの働きを悪くする「インスリン抵抗性」を引き起こし、2型糖尿病の最大の危険因子の一つです。たとえ甘いものを摂取しても、一日の総摂取カロリーが適切であれば、そのリスクは軽減されます。次に、栄養バランスの取れた食事を心がけることです。主食(炭水化物)、主菜(タンパク質)、副菜(ビタミン・ミネラル・食物繊維)を毎食そろえることを意識しましょう。特に、野菜やきのこ、海藻類に多く含まれる食物繊維は、糖の吸収を穏やかにし、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。甘いものを食べる際も、食物繊維が豊富なもの(例えば、果物や全粒粉を使ったお菓子など)を選んだり、食事の最初に野菜を食べる「ベジタブルファースト」を実践したりするのも有効です。また、食べる順番や時間帯も影響します。空腹時にいきなり甘いものを大量に食べると、血糖値が急上昇しやすくなります。食事のデザートとして少量楽しむ、あるいは活動量の多い日中に摂るなど、工夫次第で血糖値への影響を抑えることができます。さらに、ゆっくりとよく噛んで食べることも大切です。早食いは血糖値を急上昇させやすいと言われています。このように、甘いものを完全に我慢するのではなく、食生活全体のバランスを考え、食べる量やタイミング、組み合わせを工夫することが、糖尿病を予防し、甘いものとも上手に付き合っていくための秘訣と言えるでしょう。
食生活のバランスが鍵!甘いものと糖尿病の関係