二次性高血圧を疑うべきサインと診療科
多くの高血圧は、特定の原因がはっきりしない本態性高血圧ですが、中には他の病気が原因で血圧が上昇する二次性高血圧と呼ばれるケースがあります。二次性高血圧は、原因となる疾患を治療することで血圧の改善が期待できるため、早期発見と適切な対応が重要です。では、どのような場合に二次性高血圧を疑うべきなのでしょうか。まず、比較的若い年齢(例えば30歳未満)で高血圧を発症した場合や、これまで安定していた血圧が急にコントロール不良になった場合、あるいは複数の降圧薬を服用してもなかなか血圧が下がらない難治性高血圧の場合などは、二次性高血圧の可能性を考慮する必要があります。また、特徴的な症状を伴うこともあります。例えば、腎血管性高血圧では腹部に血管雑音が聴取されることがあり、原発性アルドステロン症では低カリウム血症による筋力低下や多尿が見られることがあります。睡眠時無呼吸症候群も高血圧の原因となることが知られており、いびきや日中の眠気がある場合は注意が必要です。これらのサインが見られる場合、または疑われる場合は、一般内科からさらに専門的な診療科への紹介が検討されます。腎臓の病気が疑われる場合は腎臓内科、ホルモンの異常が考えられる場合は内分泌内科、心臓や大血管の問題が疑われる場合は循環器内科が主な受診先となります。睡眠時無呼吸症候群の場合は、呼吸器内科や耳鼻咽喉科、睡眠専門クリニックなどが対応します。重要なのは、自己判断せずに、まずはかかりつけ医や一般内科医に相談することです。医師が症状や検査結果から二次性高血圧の可能性を判断し、必要に応じて適切な専門医を紹介してくれます。原因疾患の特定と治療は、高血圧管理において非常に重要なポイントです。