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放置すると危険な高血圧の合併症と専門科
高血圧そのものには自覚症状が少ないことが多いですが、放置すると全身の血管に負担がかかり続け、やがて深刻な合併症を引き起こす可能性があります。これらの合併症は、生活の質を著しく低下させたり、時には命に関わることもあるため、高血圧の早期発見と適切な管理が非常に重要です。代表的な合併症としては、まず脳卒中(脳梗塞や脳出血)が挙げられます。高血圧は脳の血管を脆くし、詰まったり破れたりするリスクを高めます。脳卒中が疑われる場合は、一刻も早く神経内科や脳神経外科を受診する必要があります。次に心臓への影響です。高血圧は心臓に常に余分な負担をかけるため、心肥大や狭心症、心筋梗塞、心不全などを引き起こす可能性があります。これらの心疾患の管理や治療は、主に循環器内科が担当します。また、腎臓も高血圧の影響を強く受ける臓器の一つです。持続的な高血圧は腎臓の細い血管を傷つけ、腎機能を低下させる腎硬化症や、最終的には透析が必要となる腎不全に至ることもあります。腎機能の評価や腎臓病の管理は腎臓内科の専門分野です。さらに、眼にも影響が出ることがあり、高血圧網膜症と呼ばれる状態になると、視力低下や視野異常をきたすことがあります。眼の症状がある場合は眼科の受診が必要です。大動脈瘤や大動脈解離といった、太い血管の病気も高血圧と関連が深いです。これらの疾患は緊急性が高い場合が多く、心臓血管外科が対応します。このように、高血圧の合併症は多岐にわたり、それぞれ専門とする診療科が異なります。しかし、これらの合併症を予防するための基本は、やはり日々の血圧コントロールです。一般内科やかかりつけ医のもとでしっかりと血圧を管理し、必要に応じて各専門科と連携していくことが、健康寿命を延ばすために不可欠と言えるでしょう。