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プールや温泉ものもらいの時は入っても大丈夫?
ものもらい(麦粒腫や霰粒腫)になってしまったけれど、楽しみにしていたプールや温泉の予定がある…。入っても大丈夫なのか、それとも控えるべきなのか、迷うところでしょう。一般的な考え方と注意点について解説します。まず、ものもらいの主な原因である麦粒腫は細菌感染、霰粒腫はマイボーム腺の詰まりであり、どちらもプールの水やお風呂のお湯を介して、他の人に広範囲に感染を広げるような病気ではありません。はやり目(流行性角結膜炎など)のように、プールへの立ち入りが禁止されるような強い感染力はないと考えて良いでしょう。したがって、ものもらいの症状が軽く、本人の体調も良好であれば、プールや温泉に入ること自体は、医学的に必ずしも禁止されるものではありません。しかし、いくつか注意すべき点があります。まず、プールの水には塩素が含まれており、これが患部への刺激となる可能性があります。また、不特定多数の人が利用するプールや温泉では、様々な細菌やウイルスが存在しているため、抵抗力が落ちている場合には、新たな感染症にかかるリスクも考慮しなければなりません。特に、麦粒腫で膿が出ている場合や、水疱が破れている場合は、そこから細菌が侵入しやすくなっているため、感染のリスクが高まります。また、ゴーグルを使用する場合、それがまぶたを圧迫して症状を悪化させる可能性も考えられます。さらに、温泉の成分によっては、患部に刺激を与えることもあり得ます。そして何よりも、ものもらいの時は、体が細菌と戦っていたり、炎症が起きていたりするため、普段よりも体力を消耗しやすい状態にあります。プールや温泉で体が冷えたり、疲れたりすると、症状が悪化したり、治癒が遅れたりする可能性があります。以上の点を考慮すると、ものもらいの症状がある間は、できるだけプールや温泉は控えた方が無難と言えるでしょう。もし、どうしても入りたい場合は、事前に眼科医に相談し、症状の程度や状態を診てもらった上で、許可を得るようにしましょう。そして、入る場合は、患部をこすらない、長湯をしない、ゴーグルを清潔に保つ、入浴後は清潔なタオルで優しく拭くといった配慮が必要です。